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2016年05月26日

課長スメル|いい匂いが「好き」ってどう捉える?

ここは二階の事務所。営業部と業務部が同じフロアに22人。僕は業務部の課長で、その上は部長がいるのみ。管掌役員として常務取締役がいるわけですが、このフロアには席を置いていない。だからどうしたわけでもないけれども。


業務部としては、自分と部長を除けば3名が同じ島にデスクを並べいてるのですが、隣の島は営業部のセールスアシスタントの女子が2名。シャキッとした綺麗な女子と、ポッチャとしたかわいい女子。一応ほめておく。


まぁ、仕事のできる女子たちでたびたび力を借りながら仕事をしている状態です。昨年度までは自分の部下でもあった女子たちですが、今年度から営業部へ移籍というわけで、座る位置関係は変わらないものの上司が変わったのでした。


その辺の事前情報・・・、実はこの後の話には深く影響しないのです。ある日の営業部のコンパがある日の出来事です。


うちの会社では半年に一度、社長を含めて各チームごとに飲み会があります。と言っても、テーマは仕事にまつわるテーマになるので仕事の内に含まれるんでしょうが、胸襟開いてざっくばらんに思った事などを社長を前に打ち明けられる機会なのです。


問題はこの「コンパ」で発生したわけではなく、そのコンパが実施されるがために営業部が早々に事務所を後にしたときの事でした。


営業マンやセールスアシスタントは、夕方よりコンパがあるという事で、午前中から仕事への集中力が半端なく「毎日こんな働きをすればいいのに」なんて思うようなほど、テキパキ仕事をこなしていました。コンパは19:00〜。開始としては早い方ではないのでしょうが、営業マンなど帰って来てからの業務を端折ることがないようにとずらしたもの。まぁ週末でもある為、翌日の当番以外はいつからいつまで飲んでいようがお構いなしなんでしょう。


そうしたパタパタした営業部の中、なぜか業務部も仕事がはかどっているのです。必要以上に営業部からの突っ込みがないせいか、自分の部下などもコンパに向かう営業部と同じくらいの時間には仕事を切り上げ帰宅するのです。


まぁ、それも良しとする。必要以上に残業されるのは困る事だし。しかし、こんな効率的な仕事が出来るなら毎日してほしいものだよ・・・など思う課長。部下に不満をもつ前に自分の姿も一度見直してみる事が必要なんじゃないかと思う課長。いずれも僕だし。


そんななか、僕の隣のセールスアシスタント、そう綺麗な方ね。居残っている。


「あれ?今日コンパじゃないの?」

「えー今日はここから車で直接向かうんで、ギリギリまでやっていきます」

「明日でいい仕事じゃないの?」

「出来なくもないんですけど・・・明日休みたいし」

「じゃぁなんとか間に合うように終わらせて、ガンガン飲んできて」

「だから車で行くので結局飲まないですけどね」


そんな会話を交わしながら、「ってことは、話してるひまもないよなぁ」なんて感じたので話を切り上げました。すると・・・・


「課長、洗濯って自分でされてるんですか?」

唐突な質問に【選択】かと思い、決断を迫られた場合の判断基準的な振りかと思いながらも「洗濯って洗う方?」なんて聞いてしまいました。


「そうです。奥様が洗うんですか?」

「基本的にはかみさんだね。どうして?」


そう尋ねながら内心「ドキッ」としていました。冷凍庫での作業も伴う仕事の為、ジャンバーはほぼ毎日着用するのですが、このジャンバー・・・かみさんが洗濯を拒むんです。量が増えるから・・・タバコ臭いから・・・汚いから・・・など。


ここ2カ月くらい選択してもらってない・・・さすがに臭くてそれを遠回しに伝える為に洗濯ネタを振ってきたものだと思われる。しかし、その後の展開を考えると、ぜんぜん遠まわしではないような気もする・・・・

「そうですよね、結構仲悪いみたいな事言ってるじゃないですか?でも、それくらいはしてくれるんですよね」


実際仲は悪いもののそれくらいはしてくれる。まぁこのジャンバーの頻度は「してくれる」に分類できるかわからないのですが。


と言うか、先ほどの話の目的が見えない・・・・。洗濯にまつわる部分であれば、汚れやにおい、なかでも【におい】においては心当たりがないわけでもない為、かなり動揺している。ちらっと彼女の方を向くと、まだ聞き足りない、まだ放り込みたいものがあるような顔つきで・・・綺麗だ。やっぱり綺麗だ。


心当たりとは・・・足だ。最近、普通に仕事をしているとあのなんというか、苦い感じの足の臭い人のにおいがしてくる。自分の足からなのか、わからないがふわっと鼻孔をくすぐる瞬間がある。座っているのにだ。


この事務所は、外ばきから履き替えて、各々のスリッパやサンダルで過ごしている場所。そこでのこのにおい。僕の嗅覚は決して良い方ではない(いつも鼻づまりみたいな感じ)と認識もしているのに。


先日、このにおいの元凶が自分でない事を証明しておこうと帰宅後、シャワーに入る前に脱いだ靴下を鼻に近付けてみたのです。


「僕だ!」
ネコヤナギ.jpg

シャワー中も脳裏によみがえる残り香。ショックすぎました。


こうしたにおいにまつわる【心当たり】が隣に席を置く彼女の「洗濯」にまつわるトークによって指摘されるのではないかと内心おびえているのでした。


そうして・・・・・








「柔軟剤なに使ってるんですかね?


「えっ!?」


「すごくいい匂いするんです、朝とか。いい匂いって好きなんでなに使ってるんだろうなぁって」


あなたから「好き」なんて単語を僕に向けてくれるなんて勿体ない!など思いながらも隠しようのない嬉しさが表情に表れていないかと頬のあたりの筋肉を締めながら「えー自分じゃわからないんだけど・・・」なんて照れ隠しっぽくてそれがさらに恥ずかしく感じるコメント。


「確か黒いボトルのやつだったような気がするけど・・・確かに朝着替える時は「あっなんか違う香だ」とか気がつく事あるけど、そんなかおってんの?」


「結構好きな香りをまとって出勤してくるんですよ課長って」


どう捉えようか?これって「私コンパじゃ飲まないですけど、終わった後二人でのみ行きませんか?課長が好きなんです。どうにでもしていいから課長の前ですべてをさらけ出したいんです!」って事なんじゃないかと。


もう少しこの話を引っ張って探ってみようかなぁ・・・なんて気持ちもありながら基本的にこのような「喜ばし」に対して疑いを持ってしまう性格上、逆のパターンも脳裏に浮かぶ。


自分でも認識していたこの”足のにおい”が実は事務所の人たちへ風に乗って香っているのだと。そうしてこの”スメハラ”を改善すべく、女子たちは結託し、本人に「もしご存知なければお伝えしますが、課長の足のにおい風に乗って運ばれてくるんですが」という事を伝えるべく、第一段階として自らそのにおいを発している事に気付いてもらおうとしているのではないかと。


その為に、傷つけることなく気付けるように・・・ダジャレじゃなく、においを気にしてもらうために「柔軟剤の香」を使って自分にまとわりつく香の種類を知らせる。「女子にもてる香りなのか?」と勘違いした課長はクンクンと自分のあらゆるにおいを嗅いでいるうちに「足が事件だ!」と言う事に気づく。


そんな作戦なのでは・・・・そうともとれる。


「きっと高い柔軟剤とか使ってそう・・・」なんて彼女は話を続けている。


「じゃぁ今度洗濯機のところ見てくるよ、実際何やってんのか全然知らないし」


などと、今度教えるよと伝えたところで彼女は立ち上がり、「じゃお先します!」って。話しながらもしっかり手は動かしてたのね。。。。そして、誘ってくれないのね。。。。




翌日、特に柔軟剤が何だったかを問われる事もなく過ぎていく時間。あれは、やはり「課長!足が事件だよ!」を伝える警鐘だったのだろうか?不安感もありながら、昨晩、彼女の肩を抱きながら飲み屋へ入る姿を想像しながら連絡をまっていた自分が、世界一哀れな課長に思えてきた。


夏を迎える・・・入り混じる匂い・・・。


そういえば、総務にいる女の子「私、加齢臭に結構惹かれるんですよ」なんていつぞやの飲み会で発表していたな?口頭だったから”加齢”なのか”カレー”なのか、”惹かれる”なのか”引かれる”なのか、引かれるはないか?そんな癖をもった娘いた。


この時はまったく気にも留めていなかった女子社員だったけど・・・。
タグ:物語
posted by 奥手な男 at 21:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 己物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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